イングランド銀行(英中央銀行)のベイリー総裁は、人工知能(AI)が引き起こす景気拡大の恩恵を英国が享受するためには、投資を拡大する必要があるとしている。
6日に英スコットランドの投資サミットで行う講演の草稿の中で、ベイリー氏は、英国経済は現在、「汎用技術」と呼ばれる次の革新的技術の登場を待つ時期にあり、それが低迷する成長率を押し上げることになると指摘した。そのうえで、AIの可能性とリスクの双方について「開かれた心構えと現実的な姿勢」が、新興技術を活かすために必要だと主張した。
同氏は「いま楽観的になるべきか? 私の見解は“イエス”だ。ただ、それには必要な投資を行うことが前提で、その実現には強い意思が求められる」との見方を示した。「投資機会に関しては、私は楽観的だ」としている。
英国では、生産性の停滞と供給制約により長期にわたる低成長が続いている。企業や政府による投資の抑制もその一因となっており、ベイリー氏は、これが英国経済をインフレに対しぜい弱にし、財務省から必要な税収を奪っていると指摘した。
サービス業の比重が高い英国経済は、AIブームの恩恵を受ける可能性があるものの、投資水準は主要7カ国(G7)の中でも最も低い水準に長くとどまっている。方向性が異なる複数の政権が取り組みを重ねてきたが、英国全体の設備投資は、近年わずかに増加した程度だ。
ベイリー氏は、英国を含む各国経済は現在技術の転換期にあり、これまで成長を押し上げてきた、以前の技術革新の効果はすでに薄れていると指摘した。AIこそが、次に生活水準を引き上げる新たな革新となる可能性があるという。
原題:
BOE’s Bailey Says UK Must Step Up Investment to Ride AI Boom(抜粋)







