イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会(MPC)のマン委員は9日、ロンドンで講演し、インフレ抑制を引き続き徹底することで、家計に残る物価の再急騰への不安を払拭し、個人消費の回復を促す必要があると述べた。
マン氏は、3年前に起きた2桁台のインフレと、現在も目標の2%の2倍以上の物価上昇率が、家計に深い傷跡を残しているとの見方を示した。家計は支出を抑え、貯蓄を増やしており、これが英国経済の回復を妨げているという。
マン氏は「成長に適した環境を作るため、金融政策をより長く引き締めたままにしておかなければならないというのは、一見常識に反するかもしれない」としたうえで、「高インフレそのものが家計の傷、不安定な所得、消費の伸び悩みの要因となっている。したがって、物価の安定という環境を実現するために、金融政策は引き続きインフレ抑制に焦点を当てる必要がある」と説明した。
イングランド銀行金融政策委員会のマン委員は、インフレ抑制を引き続き徹底することで、家計に残る物価の再急騰への不安を払拭し、個人消費の回復を促す必要があると述べた
Source: Bloomberg マン氏は、実質賃金の伸びや、長年の債務削減を経た家計のバランスシート改善にもかかわらず、家計貯蓄率が依然として異例の高水準にとどまっていると指摘した。同氏が「消費ギャップ」と呼ぶ、個人消費の緩慢な回復が、英国の停滞した成長の主因となっている。
9月のMPC会合で、マン氏は政策金利を4%据え置きを支持したが、8月には4.25%の維持を主張した4人のタカ派メンバーの1人だった。自身をMPCの「アクティビスト(積極的行動派)」と位置づけ、経済データの動向に応じて大胆な決断を下す姿勢を示している。
マン氏は「インフレ率やインフレ期待が依然として高水準にある現状を踏まえれば、金融政策をより長く引き締めた状態に保つことが適切だ」と述べた。
原題:
BOE’s Mann Says Tight Policy Needed to Restore Consumer Spending(抜粋)






