【コラム】長期金利の動き、債券市場は道理を取り戻すか-シュレーガー
記事を要約すると以下のとおり。
数十年にわたり、長期債利回りの上昇を見込んだ投資は「ウィドウ・メーカー」トレードと呼ばれてきた。先進国が高齢化で支出を膨張させる一方、債務を返済する現実的な手立ては存在しない。 ここ数年で金利はようやく上昇に転じた。債券取引は償還期限が短めのものが多く、5%前後の利回りは高く見えるかもしれないが、歴史的に見ればそうではない。米国では金利が安定していたことで、債券投資家は過去1年に良好なリターンを得ている。懸念材料は、金利が下がらないだけでなく、さらに上昇する可能性があることだ。当時は慢性的なインフレで利回りが高く、ブレトン・ウッズ体制崩壊後の新たな金融秩序に市場が適応途上だった。本来、長期金利は市場による将来の短期金利見通しを反映する。米国や日本、英国、欧州の多くの国は巨額の債務を抱え、削減に向けた本格的な計画はない。 ここ数十年続いた低金利は、投資家や企業、政府に借金を続けても代償はなく、経済的なトレードオフが事実上ない世界に生きられるという幻想を植え付けた。投資で勝つにはタイミングが不可欠だ。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 【コラム】長期金利の動き、債券市場は道理を取り戻すか-シュレーガー