トランプ関税で中国製品の強さ浮き彫り－米中デカップリング加速

トランプ米大統領が中国に対し貿易戦争を仕掛けてから半年が経過したが、中国の輸出は依然として力強さを保っている。
　こうした状況が変わる可能性もある。
　ブルームバーグのエコノミスト、舒暢氏と曲天石氏によれば、「世界のサプライチェーンで中国が強い地位を得ていることが、短期的に米国の輸入企業との交渉で一定の力を与えている。」
相互依存　　7－9月（第3四半期）には1000億ドル超の中国製品が米国に到着し、中国政府が年間成長目標の達成を維持する助けとなったほか、対米貿易黒字を670億ドルに押し上げた。
アジア歴訪を控えたトランプ氏は韓国で習氏と来週会談することができれば「グッドディール」に至ると見込むSource:Bloomberg　　世界の二大経済大国である米国と中国の結び付きは、中国がグローバル供給の主導権を握る製品にとどまらない。
デカップリング　　トランプ政権が導入した関税措置にほころびがあり、コストを抑えることで一部の貿易を可能にしている可能性がある。
「抜け穴は多い。」
前年同期の半分以下に減ったものの、高関税下としては依然として大きな規模だ。
　それでも、中国と米国の製造業再興を目指し、重要産業の国内回帰（オンショアリング）を最優先課題としている。
　ゲーム機の対米輸出は急減し、任天堂やマイクロソフトといった企業は、高関税を回避するためにベトナムなどから出荷している。
今月の報告書で「米中2国間貿易のデカップリング（切り離し）は、18－19年の関税ショック時と比べてよりハイペースで進んでいるようだ」との見解を示した。