中国、ドル離れ捉え金融の開放進める-地政学的変化は元国際化の好機
記事を要約すると以下のとおり。
トランプ米大統領の不満をよそに、中国製品のラベル「Made in China」は世界貿易を席巻してきた。中国を出入りする投資資金の出入りを膨らませている。ただし主役は株式だけではない。そうした国々では、投資フローが貿易を少なくとも10対1の割合で上回っている。 ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)のアジア担当チーフエコノミスト、夏楽氏(香港在勤)は、「他の主要経済圏でそうなっているように、資本取引の自由化を引き続き段階的に進めていくとの見方を示した。」 「中国は市場開放を続け、資本取引フローを拡大させ、人民元の国際的地位を高め、投資家により多様な機会を提供するとスタンダードチャータードの大中華圏・北アジア担当チーフエコノミスト、丁爽氏はみている。」このペースが続けば、経常収支に基づく資金移動を年間ベースで初めて上回る見通しだ。 中国は約10年前、突然の人民元切り下げをきっかけに過去最大の資金流出に見舞われ、投資家の信頼を回復させるため中国人民銀行(中銀)が5000億ドル超の外貨準備を費やした。当局は過去10年間で、海外投資家による本土債購入の多くの障害を取り除き、本土の投資家が香港上場の株式や債券、資産運用商品を購入できる仕組みも整えた。ドル離れ 市場開放に向けた機運は今、再び高まりつつある。一部の本土投資家が海外資産により多く投資できる計画も公表した。上海株への資金流入増も金融収支に基づく資金移動を後押ししている。個人は年5万ドルまでしか規制当局の承認なしに外貨を購入できない。 ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは、地政学的緊張が高まる中で人民元が世界でより大きな役割を担う余地があるとみている。
[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース 中国、ドル離れ捉え金融の開放進める-地政学的変化は元国際化の好機