4日の日本市場はトランプ米大統領の関税政策による世界経済への影響が引き続き懸念され、安全資産へのマネー逃避が鮮明になった。株価は連日の大幅安となり、債券が買われている。
トランプ米大統領
Photographer: Francis Chung/Politico/Bloomberg 東証株価指数(TOPIX)の下げは一時3%を超えた。金利低下から銀行株が急落し、米ハイテク株安などを受けて電機や自動車も安い。安全資産需要で債券は買われ、長期金利は低下している。円相場は1ドル=146円前半で推移している。
日本を起点に欧米の金融市場で進んだマネーのリスク回避が止まらない。日本はトランプ関税の影響を最初に織り込んだが、米国の経済・物価動向や日本銀行の金融政策への影響を含めて不透明感が拭えない。トランプ大統領は市場の反応を順調と評価しており、今夜の米雇用統計発表を前にリスクを取る動きは見られない。
みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは4日付リポートでトランプ関税の影響として、まずは米国の景気悪化とインフレ加速が想定されると指摘した。その上で日銀は追加利上げ機会を模索する可能性が高いとしながら、ドル・円相場が円高方向にシフトすれば利上げが困難になると予想した。
国内株式・債券・為替相場の動き-午前10時25分
TOPIXは前日比2.7%安の2499.37
日経平均株価は1.9%安の3万4073円76銭
長期国債先物6月物は一時前日比1円40銭高の141円15銭
新発10年債利回りは一時13ベーシスポイント(bp)低い1.23%2月3日以来の低水準
円相場は対ドルでニューヨーク終値比0.2%安の146円28銭3日の海外市場で一時145円20銭と昨年10月2日以来の高値を付けた
株式
東京株式相場は大幅安。米国の相互関税や各国の報復関税による景気懸念で昨日の米国株が急落したことや為替の円高基調を受け、リスク回避の売りが継続している。
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金利低下が逆風となる銀行や保険など金融株、海外原油先物安を受けた鉱業や石油・石炭製品株の下げが大きい。自動車や電機など輸出関連、非鉄金属やゴム製品といった海外景気敏感業種も安い。半面、陸運や不動産など内需関連株の一角は堅調。
三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「トランプ米大統領から相互関税に関する修正発言がなく、きょうは影響の長期化を織り込む動きになりそう」と語った。相互関税が半年、1年と続いて相手国の報復関税を受けてさらに引き上げられるようなら「世界景気が深刻化しかねない」とみている。
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債券
債券相場は大幅上昇。長期金利は約2カ月ぶりの低水準を付けた。米関税政策が市場想定よりも強硬でリスク回避が一段と強まり、買いが先行している。
三菱UFJアセットマネジメント債券運用第二部の小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、「期初の買いと、米関税が実体経済に直接影響を及ぼすということで強い買い戻し圧力になっている」と述べた。
為替
東京外国為替市場の円相場は1ドル=146円前半で推移。トランプ大統領の相互関税発表を受けたリスク回避の流れが継続し、海外市場で一時145円台前半と半年ぶりの高値を付けた。世界的な株安を受けて円買いが一段と強まることが警戒されている。
三井住友信託銀行米州部マーケットビジネスユニットの山本威調査役(ニューヨーク在勤)は、トランプ大統領は関税による市場の混乱を懸念する様子が見られないことから「東京市場でもリスクオフムードは続く」とし、円は底堅い展開を予想する。
東京時間では実需のドル買いが円の重しになる場面があった。りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、この日は週末で事業会社の決済が集中する実質的な五・十日(ごとおび)に当たり、「輸入企業からのドル買い需要が見込まれる」と述べていた。
日本時間夜に発表される3月の米雇用統計について、三井住友信託の山本氏は「予想より悪かった場合の市場のショックは大きく、リスクオフ相場に追い打ちをかける可能性もある」と警戒する。
この記事は一部にブルームバーグ・オートメーションを利用しています。








