石破茂首相と訪日中のインドのモディ首相は29日、日印は互いに重要なパートナーであるとし、投資の拡大などを通じて経済協力の推進に意欲を示した。
石破茂首相とインドのモディ首相(29日)
Photographer: Kiyoshi Ota/Bloomberg 経団連や日本貿易振興機構(ジェトロ)などが都内で開いた日印経済フォーラムで語った。モディ首相は日本はテック大国、インドは人材大国だと指摘。日本の優れた技術とインドの規模で完璧なパートナーシップを構築可能で、新世紀のテック革命を主導できると同時通訳を介して語った。
石破首相もインドについて「法の支配など普遍的価値観を共有する戦略的パートナー」との認識を示した上で、
トヨタ自動車や
スズキが新たな大規模投資を進めるなど両国間の強じんなサプライチェーンの構築が進んでいると述べた。
2024年のインドの国内総生産(GDP)は約3兆9127億ドルと、日本(4兆262億ドル)に次いで世界第5位。GDP成長率は6.5%と高く、高度人材の受け入れ拡大も含め、連携強化が日本経済の支えとなり得る。トランプ米政権から高い関税率を課されるインドにとっても、日本からの投資受け入れが経済のてこ入れにつながる。
林芳正官房長官は29日午前の記者会見で、人口増と高い経済成長率を背景に経済面でも存在感を増しているインドと投資促進などで「協力のすそ野を広げていくことが重要だ」と語った。モディ首相も28日の声明で、日印両国は「次の段階を形作る」ことに注力すると述べた。
両首脳は同日夕、首脳会談に臨む。モディ氏の首相としての訪日は8回目。石破首相との会談は24年10月の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会談の際以来、2回目となる。
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民間協力
フォーラムでは、日本貿易振興機構(ジェトロ)の石黒憲彦理事長が日印民間企業間の覚書(MOU)で150件以上の協力関係が形成されたと報告した。インドに進出する日本企業の80%以上が投資拡大を志向しているとも述べた。
石破首相は民間協力文書が結ばれたことについて「日本がインドに一層投資をし、連携を強化していく決意の表れだ」と指摘した。
自動車分野では、
スズキが北西部グジャラート州の新工場建設に3500億ルピー(約5900億円)を投じることなどで州政府と昨年基本合意した。8月26日には鈴木俊宏社長が、インドで7000億ルピー余りを投資する計画を明らかにしたが、詳細には言及しなかった。
トヨタ自動車は南部のカルナタカ州の工場増設に330億ルピー、西部マハラシュトラ州の新工場建設に2000億ルピーを投じる覚書を締結している。
半導体分野では24年9月に
東京エレクトロン、25年5月に富士フイルムが
タタ・エレクトロニクスと半導体エコシステムの形成に向けたMOUをそれぞれ結んでいる。
他にも、鉄鋼・金属、エネルギー、航空・宇宙、人材、スタートアップなど幅広い分野でMOUが発表された。
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(日本貿易振興機構の石黒理事長の発言などを追加し、更新しました)
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