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トランプ氏、レアアース巡る勝利を誇示-習氏の優位も浮き彫りに

記事を要約すると以下のとおり。

トランプ米大統領は中国の習近平国家主席との首脳会談後、勝利を誇示するような口ぶりだった。
 トランプ氏が米国のみならず世界経済にとっての「勝利」と位置づけたのは、中国が重要鉱物の包括的な輸出規制は依然として用意されており、既存の規制も引き続き適用されている。
そのため、米国を含む各国の企業は、戦闘機や半導体、電気自動車(EV)の製造に不可欠な重要部材の調達において、今後も中国の判断に左右される状況が続く見通しだ。
米国は中国企業数千社を新たに加える予定だった輸出規制対象リストの拡大を当面見送ることで合意した。
 米通商代表部(USTR)のグリア代表は、今回の合意は過去の協議後に中国がほごにしてきた「未履行の約束」の延長に過ぎないとの見方を示した。
一方で、対中強硬派からの評価は限定的だ。
「米国の場合は、自動車メーカーに加えて、中国に依存する大豆農家も含まれている点が独特だ」と語った。
ワシントンの対中強硬派の中には、これを危険なラインを越える行為だと見なす向きもある。
同氏はバイデン政権下で国家安全保障会議(NSC)に所属し、今夏まで国務省に勤務していた。
 中国は4月に初めてレアアース磁石の輸出規制を導入し、10月初旬には包括的な新方針を発表した。
しかし最終的には、この脅しに加え、中国のフェンタニル取引への関与を理由とした関税や、中国製の船舶が米国に寄港する際の料金も撤回した。
トランプ氏が発表したとおり、フェンタニル関連の関税が20%から半減されれば、中国での生産の方が両国よりも魅力的な状況となっている。
 連邦最高裁判所は来週、口頭弁論を開く予定で、この訴訟の結果次第では、新たな関税の大半が無効とされる可能性がある。
関連記事:米最高裁、トランプ関税訴訟の口頭弁論を11月5日に設定 釜山での会談後に握手する米中首脳Photographer:AndrewHarnik/GettyImages  もっとも、習氏も望んだ全てを手にしたわけではない。
関連記事:トランプ氏が日本や韓国などとの協定で推進しているような、中国に代わる供給網の構築を目指す企業にとって、今回の合意は大きな変化をもたらさない可能性もある。
 米国で防衛用途などの磁石を製造するアドバンスト・マグネット・ラボのウェイド・センティ社長は「今回の米中休戦は、レアアースや永久磁石以外のことが大半だった」と述べた上で、「率直に言って、軍事分野におけるリスクは6月初めから何も変わっていないと指摘した。
 米企業に対する中国側の販売許可の手続きは依然として煩雑なままだ。
ドイツなどの企業も現在では、許可を得るために機密性の高いサプライチェーン情報を中国当局に提出する必要に迫られている。
応酬の構図  ただ一部の専門家は、実際の運用では中国が輸出許可の発給を先延ばしにし、事実上の規制措置として機能させる可能性があると警鐘を鳴らしている。
さらに指摘されているのは、中国が包括的な措置の実施を先送りした一方で、問題の発端となった4月に導入された規制措置はいまだに継続中という事実だ。
例えば、グリア氏は7月にストックホルムでの交渉を終えた際、「もう二度と磁石の話はしたくないと強い口調で述べた。」
「トランプ氏は、互角に渡り合う中国に直面している。」

[紹介元] ブルームバーグ マーケットニュース トランプ氏、レアアース巡る勝利を誇示-習氏の優位も浮き彫りに

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