クリーンテック、中国に軍配-現地視察で不都合な現実理解と欧米勢
記事を要約すると以下のとおり。
クリーンテック分野での中国の優位を直視すれば、欧米企業への投資は今や難しい。8社の視察チームPhotographer:SebastianHeitmann ゴールドマン・サックス・グループとバークレイズで投資銀行業務に携わり、現在はコンパスVCのパートナーを務めるタリア・ラファエリ氏によれば、バッテリーをはじめ「エネルギー関連のあらゆる分野」で中国が、今や地球を低炭素社会へ導く最強の国となっている現実に向き合う必要がある。 米国ではトランプ大統領が前政権の環境政策を撤回。中国昆山市にある太陽光パネルメーカーの組み立てラインPhotographer:QilaiShen/Bloomberg ブルームバーグの取材に応じたVC各社は、中国企業と競合できない西側スタートアップへの資金配分を避けることを目指している。協業模索 ベルリンを本拠とするVC、プラネットAベンチャーズは、視察前から中国が大きく先行していると感じていたが、訪問後はこれらの分野を「完全に投資対象外」と考えるようになったと打ち明けた。 バッテリー製造は中国がエネルギー転換で優位に立つ現状が「多くの国」に中国との関係強化検討を促していると説明。エネルギー転換テクノロジーからの米国の後退を「悲劇」と表現している。世界のクリーンエネルギー関連特許の約75%を占め、重要鉱物のサプライチェーンでも支配的地位を築いている。 中国は依然として世界最大の石炭消費国・生産国で、西側の政治家からは環境・人権保護を犠牲にしてクリーンテック競争に勝とうとしているとの批判も出ている。 中国当局は固定価格買い取り制度など補助金を段階的に廃止。「収益性より規模拡大」を優先するシステムだと説明した。 プラネットAベンチャーズのデラフォージ氏も、淘汰(とうた)の徹底ぶりを「衝撃的だった」とし、「生き残るのは最強の企業だけだと述べた。 また、中国のスタートアップは現状を大きく変える破壊的イノベーションではなく、小規模な技術改良を積み重ねる傾向があるとの見方もある。 VCの訪中団は福建省寧徳市を訪れ、世界最大のリチウムイオン電池メーカー、寧徳時代新能源科技(CATL)も視察した。
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